整形外科脊椎脊髄センター

診療科について

ポイント

  • 肩・肘・手関節・足関節・距骨下関節で<br>低侵襲な関節鏡視下手術

    肩・肘・手関節・足関節・距骨下関節で
    低侵襲な関節鏡視下手術

  • 最新の医療機器を導入

    最新の医療機器を導入

当センターの方針

当センターは2012年10月に発足した脊椎脊髄疾患の専門外来であり、脊椎脊髄の疾患を幅広く扱っています。
脊椎脊髄の疾患は、若年から高齢に至るまでそれぞれのステージで様々な問題が発生するため、患者さんは疾患と一生付き合っていくことを求められる場合が少なくありません。そこで我々としても、一生責任を持って診察を続けていくことを理念として掲げています。
たとえば思春期のお子さんが思春期特発性側弯症を発症した場合、成長期に側弯が悪化するため、手術前には半年に1回程度のペースで診察。手術した後には年齢の変化に伴って別なところが変形するかもしれない懸念があるため、2年に1回は定期検査を行って成長に合わせた診察を続けていくことになります。若い患者さんの場合は主治医1人では一生を診きれないので、いずれ若い先生にバトンタッチすることになるでしょう。このように、患者さんを一生診察していくことになるのが当センターの特徴です。
当センターの特長としては、他科と緊密に連携して多角的な視点・側面から疾患を診断し、最適で高度な治療を提供できることも挙げられます。たとえば脊椎の周りに大きな血管があることから心臓血管外科の医師と協力しあって治療にあたったり、背骨の近くにある腫瘍を呼吸器外科の医師とともに切除したりと、脊椎疾患は全身のさまざまな科と連携することが多く、幅広い科にまたがる疾患の治療を行える点が当センターの特長となっています。

実施している治療・検査

  • 感染症の治療に対応

    感染症の治療に対応

  • 救急対応

    救急対応

  • O-armナビゲーション<br>による正確な手術

    O-armナビゲーション
    による正確な手術

当センターの体制と対象疾患

当センターは2021年4月から大幅に人員が増えて現在は4人体制となりました。また、このときに現センター長に就任した飯田は脊柱変形を専門としており、当院にて若年から高齢者までの脊柱側弯変形や後弯変形に先進的な装具による保存治療や、ナビゲーションシステムを使用した正確でより安全な変型矯正手術が可能になりました。2022年4月からは「脊椎外来センター」としても治療を始めています。

脊椎脊髄疾患でもっとも多いのは腰椎疾患で、代表的なものには腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアがあります。当センターでは腰部脊柱管狭窄症は、閉塞性動脈硬化症や末梢神経障害を確実に鑑別したうえで薬物治療を行い、改善しない場合に手術となります。当センターの腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの治療では、固定術が必要か除圧術でよいかを病態等から総合的に判断し、適切な手術を行います。その他、手術が必要である患者さんに髄核を融解する「ヘルニコア」という薬剤を注射するという最近日本で開発された治療法や、FED(低侵襲内視鏡下ヘルニア摘出術)、O-armナビゲーションを使用した安全で低侵襲な経皮的スクリューシステム、OLIFによる間接除圧、従来の治療法である標準的後方除圧術、後方椎体間固定術等、幅広く治療の選択肢をご用意しています。
O-armナビゲーションを導入している医療機関は北海道にはまだ2、3施設しかなく、O-armナビゲーションを使った正確かつ安全な手術ができる点は当院の大きなメリットです。

頸椎症性脊髄症、頸椎椎間板ヘルニア、頸椎症性神経根症には手のしびれ、箸が使えない、ボタンが
とめられない、肩が上がらない、歩行時のふらつきなどの症状が現れますが、まれにOPLL(後縦靭帯骨化症)という指定難病が隠れているため、正確な診断が必要となります。頸椎椎間板ヘルニアや神経根症は薬物治療で改善する例がありますが、保存治療が困難であれば椎弓形成術や前方除圧固定術で改善する可能性が高く、最先端手術である頚椎人工椎間板置換術も当センターで手術可能です。

思春期特発性側弯症は小学校高学年から中学生、高校生までに多くみられ、コブ角が25度以上で装具治療、45度以上で手術治療となりますが、治療においてはさまざまな因子の検討が必要です。角度が軽度な時期から定期的に診察し、装具治療の開始時期や手術治療をするかどうかを、患者さんや親御さんと時間をかけて相談し、治療方針を決定します。当センターは日本側彎症学会登録病院であり、側弯症学会に所属している医師が2名おりますので、当センターに患者さんをご紹介いただければ幸いです。
成長期を過ぎた成人の側弯症や後弯症も、技術の進歩により治療可能になってきました。特に当院ではO-armナビゲーションを使用した安全で低侵襲な手術が可能になり、成人の側弯症や後弯症の患者さんに対しても積極的に手術を行っています。

キアリ奇形や脊髄空洞症、二分脊椎や係留脊髄等の先天性疾患や、硬膜内髄外にできる脊髄腫瘍、脊髄硬膜動静脈瘻に代表される脊髄血管障害への対応については、脊髄外科学会指導医の青山が治療を行っています。

近年は高齢者の転倒による中心性脊髄損傷や、高所からの転落による脊椎損傷、初期診断が難しい高度な骨粗しょう症によるいつの間にか骨折しているケースが増加していますが、当センターはこれらすべての症例に対応が可能です。O-armナビゲーションを利用した脊椎インストゥルメンテーション手術によって、安全性の向上と治療期間の短縮ができ、合併症を極力減らすことができます。低侵襲なBKP(経皮的椎体形成術)や、より重度の骨折の際に必要となる前方固定術や後方矯正固定術等の治療法も選択できます。

また、当センターでは変性疾患や脊柱変形だけでなく、転移性脊椎腫瘍や脊椎感染症の治療にも力を入れています。
腫瘍に関しては脳神経外科出身の医師により、他院では診療が難しい脊髄腫瘍などにも対応が可能です。乳がん、前立腺がん、腎がんなどの脊椎に転移しやすいがんの患者さんは、下肢麻痺が進行しないうちに紹介いただければ幸いです。当センターではTCスクリュー固定、除圧術、さらにTES(腫瘍脊椎骨全摘術)と進行状況に応じた手術の選択肢を用意し治療にあたっています。
多発性骨髄腫や転移性脊椎腫瘍による病的骨折はPerformance Statusの低下を招き化学療法の妨げになりますが、これについても低侵襲なBKP(経皮的椎体形成術)が効果的な場合があり、治療の選択肢としています。
化膿性椎間板炎や化膿性脊椎炎といった脊椎感染症に対しては抗生剤による治療を基本とし、PEDによる低侵襲椎間板掻爬術や経皮スクリューによる固定術が効果的な場合があります。骨破壊が進み変形が進行した場合、前方掻爬固定術を行っています。

なお、当院内にはペインクリニックがあります。当センターにおいて手術を要しない疾患で一番多いのが腰椎椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症ですが、痛みがある患者さんはペインクリニックでQOLを維持しつつ痛みを軽減する治療ができます。その治療の中で必要に応じて、ペインクリニック側から患者さんに手術を勧める場合もあり、患者さんも私たちの治療の提案と落ち着いて向き合うことが可能になります。
手術をしたくない患者さんにとってペインクリニックがあることはメリットであると同時に、私たちもペインクリニックと協同することで患者さんの適切な手術時期を逃さずに済み、よりよい治療結果を提供できていると考えております。

当院では平日の診療時間外や土日祝日の急性腰痛症、脊髄損傷を含めた脊椎外傷の患者さんは救急科との連携のもとに満床などの場合を除いてできる限り受け入れ、地域の皆さまのお役に立ちたいと考えています。また、高度な手術を必要とする脊柱変形などの患者さんは、術後数日間ICU(集中治療室)を利用して麻酔科の先生との連携のもとに安全かつ有効な疼痛コントロールを行うことができます。

また、地域の先生方と我々とで役割分担をしつつ、ダブル主治医の体制で診察をしていきたいと考えています。今後もよろしくお願いいたします。

(文責:飯田 尚裕)

対象疾患

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、頚椎症性脊髄症、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症性神経根症、OPLL(後縦靭帯骨化症)、思春期特発性側弯症、先天性側弯症・後弯症、成人脊柱変形、そのほかの脊柱側弯変形・後弯変形、脊椎脊髄損傷を含めた脊椎外傷、骨粗鬆症、多発性骨髄腫、転移性脊椎腫瘍、硬膜内髄外・髄内の脊髄腫瘍、キアリ奇形・脊髄空洞症、二分脊椎・係留脊髄などの先天性疾患、脊髄硬膜動静脈瘻に代表される脊髄血管障害、急性腰痛症、化膿性椎間板炎や化膿性脊椎炎などの脊椎感染症

特殊医療機器

診療科データ

実績

主要検査・手術実績(2021年)

脊椎の手術件数

69
2020
220
2021

その他

2020 2021
脊椎 69 220
頚椎 10 49
外傷 1 19
変性・変形疾患 9 27
感染 - 1
腫瘍 0 1
金抜・骨内異物除去 - 1
その他 - -
胸椎 5 24
外傷 0 8
変性・変形疾患 4 6
感染 0 3
腫瘍 1 7
金抜・骨内異物除去 - -
その他 - -
腰椎 54 220
外傷 8 10
変性・変形疾患 35 117
感染 2 9
腫瘍 6 10
金抜・骨内異物除去 3 1
その他 0 -

学術論文(査読のあるもの)(2021年1月〜12月)

  • 4

    和文学会誌

  • 11

    英文学会誌

    ※1

学会発表・講演(2021年度)

7

国際学会

17

国内学会

8

講演

救急

24時間 365

外来

日/祝
08:40-17:00 - -

午前

  • 1診
  • 2診
  • 3診
  • 4診
  • 5診
  • 6診
  • 7診

-
塚本
前田
-
小原
青山
相澤
飯田

前田
宮田
西田
青山
上杉
-
-
入船
大野
飯田
古川
上杉/相澤
宮田
-
前田
-
西田
青山
上杉
小原
-
西田
-
-
-
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-
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-
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-
-
-
-
-
-

午後

  • 1診
  • 2診
  • 3診
  • 4診
  • 5診
  • 6診
  • 7診

上杉
(塚本)
前田
-
-
青山
古川(隔週)
飯田
-
-
塚本
-
青山
-
-
高橋
-
-
-
古川
相澤
青山

-
塚本
西田
青山
-
小原
古川
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  • 紹介制・事前予約制です。
  • 古川医師の金曜日診察は第2、4です
  • 平岡医師の診察は月1回です

所属医師

  • 医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院

    整形外科主任部長・脊椎脊髄センターセンター長

    飯田 尚裕TAKAHIRO IIDA

    診療科・専門
    整形外科/脊椎・脊髄
    資格・学会
    日本整形外科学会整形外科専門医・認定スポーツ医・認定脊椎脊髄病医・認定運動器リハビリテーション医/日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科専門医・指導医
    他所属・認定
    小児運動器疾患指導管理医師/医学博士
  • 医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院

    整形外科 主任医長

    青山 剛TAKESHI AOYAMA

    診療科・専門
    整形外科/脊椎・脊髄
    資格・学会
    日本脊髄外科学会脊髄外科指導医・脊髄外科認定医/日本脳神経外科学会脳神経外科専門医/日本脳神経外科学会脳神経外科専門医/日本脳卒中学会認定脳卒中専門医/日本旅行医学会・旅行医学会認定医
    他所属・認定
    がん治療に携わる医師を対象とした緩和ケアに関する研修修了
  • 医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院

    整形外科 主任医長

    古川 裕和HIROKAZU FURUKAWA

    診療科・専門
    整形外科/脊椎・脊髄
    資格・学会
    日本整形外科学会整形外科専門医
    他所属・認定
    -
目次

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