皮膚科

診療科について

  • 年間約7,000人の<br>患者さんに対応

    年間約7,000人の
    患者さんに対応

  • 乾癬分子標的薬使用<br>承認施設

    乾癬分子標的薬使用
    承認施設

  • 院内、院外問わず各科の医師との強固な連携体制を構築

    院内、院外問わず各科の医師との強固な連携体制を構築

乾癬分子標的薬使用承認施設ならではの専門的な治療で患者さんのQOL改善に尽力

皮膚科 皮膚科部長 加瀨 貴美

患者さんの苦痛をいち早く取り除くべく丁寧かつ迅速な診療を提供

皮膚科疾患に関しては病変が目に見えるため、とにかく“治すこと”を重視しています。皮膚科の病気の中には診断や治療に時間がかかるもの、長期間にわたって病気と付き合っていかなければならないものがあります。なぜ治りにくいのか、どうしたらよくなるのか、苦痛を取り除くためには何ができるのか、原因や悪化因子、改善方法を患者さんと共に探っていきます。原因が皮膚科領域ではないと考えられる場合には、積極的に他科との連携も図っております。検査結果で疑問が生じた際は、なるべく患者さんをお待たせすることがないよう院内他科の医師に電話をしたり、その場で直接相談に行ったりすることもあります。当院は総合病院ですので、その特性を生かした密な連携が強みの1つです。

高い専門性によって従来の治療で改善しない皮膚症状の診療に注力

従来からの皮膚科の治療薬であるステロイド薬(外用)・抗アレルギー薬(外用)に加えて、近年新しい治療薬が多数登場しており、当科でも導入しております。
当科は日本皮膚科学会より乾癬分子標的薬使用承認施設として承認されており、また生物学的製剤を使用した治療にも注力しています。呼吸器内科と連携し、生物学的製剤による呼吸器の有害事象を早期に発見できる体制を整えることで、専門性の高い治療を安全にお届けしています。

出張診療や医療機関向け講演を通して北海道の地域医療にも貢献

北海道の地域医療に貢献するため出張診療や講演会にも取り組んでいます。出張診療については日高地方の町立病院で実施しており、頻度は月に2回ほどです。講演会については医療機関に向けて実施しており、新しい薬に関する実際の治療効果などをテーマとし、皮膚科分野における地域医療の質の向上に努めています。

力になれる皮膚科医でありたい――患者ファーストの診療を提供

再診の患者さんのみならず、初診の患者さんもお待たせすることなく、十分時間を取った診察を実施するため2017年9月より予約制となりました。皮膚の症状でお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひ予約をお取りいただければと思います。緊急の場合は、当院患者サポートセンターより医師をご指名いただければ予約枠を超えた対応もさせていただきます。皮膚の症状で困っている方の力になれる皮膚科医でありたいと思い、日々研鑽を積んでおりますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

(文責:加瀨貴美)

実施している治療・検査

  • 2022年度、累計22例の<br>生物学的製剤による治療実績

    2022年度、累計22例の
    生物学的製剤による治療実績

  • 金属グループの<br>パッチテスト実施

    金属グループの
    パッチテスト実施

分子標的薬・生物学的製剤を用いた諦めない治療

従来の治療ではなかなか治らず、患者さんが諦めてしまったような慢性疾患、たとえばアトピー性皮膚炎や乾癬、蕁麻疹、掌蹠膿疱症、爪白癬などについて、新しい薬を用いた治療に注力しており、2022年度には22例の生物学的製剤による治療実績があります。皮膚症状にお困りの患者さんがいらっしゃいましたら、新しい治療選択肢をご提案できる可能性がありますのでご紹介を検討いただけますと幸いです。

アトピー性皮膚炎に対する治療

頑固な痒みに対しては紫外線療法の適応があります。また、既存治療では効果不十分な広範囲に及ぶアトピー性皮膚炎に対しては、デュピルマブ(自己注射可能)やバリシチニブが奏効します。痒みの強いアトピー性皮膚炎にはネモリズマブも対象になります。
年齢問わず多くの患者さんに受診いただいておりますので、外用薬を一定期間投与しても改善がみられない方がいらっしゃいましたら、ぜひ当科にご相談ください。

尋常性乾癬に対する治療

当院採用の生物学的製剤には、インフリキシマブ・アダリムマブ(自己注射可能)・セクキヌマブ(自己注射可能)・グセルクマブ・リサンキズマブがあります。難治であった乾癬の皮膚症状が改善し、「温泉に行けるようになった」「半袖を着られるようになった」「こんなによくなるのだったら、もっと早くからこの治療をすればよかった」など、患者さんの声を聞くことができることは皮膚科医としても嬉しく思います。
生物学的製剤を導入するほど重症ではない患者さんには、副作用の少ないアプレミラストがあります。ステロイドとビタミンDの合剤も効果的です。また、紫外線療法も行っております。

難治性の特発性蕁麻疹に対する治療

蕁麻疹のガイドラインに則り、抗アレルギー薬でコントロールできない蕁麻疹に対しては、生物学的製剤のオマリズマブを導入しております。患者さんには蕁麻疹活動性スコアを記載していただき、痒みの評価をしながら治療をしております。

掌蹠膿疱症に対する治療

禁煙指導や金属アレルギーの精査、耳鼻咽喉科あるいは歯科と連携しての病巣感染の治療を行っております。これらの治療でも症状のコントロールが難しい患者さんには、グセルクマブ・リサンキズマブによる治療も行っております。

症状が固定した円形脱毛症に対する治療

日本皮膚科学会のガイドラインに則り、局所免疫療法(SADBE)や紫外線療法による治療も行っております。重症例にはJAK阻害薬(バリシチニブ)の内服薬を用いた治療も行っております。新たにJAK3/TECファミリーキナーゼ阻害薬(リトレシチニブ)も採用になりました。

爪白癬に対する治療

20年ぶりに内服の新薬であるホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物が登場し、12週間の内服で1年後の完全治癒率6割弱の効果があります。従来の抗真菌薬内服と比べ、併用禁忌も少ない治療です。

尋常性白斑に対する治療

外用治療に加えて、紫外線療法も行っております。

チタンを含む金属シリーズのパッチテストを実施

接触性皮膚炎や金属アレルギーが疑われる患者さんに対しては、パッチテストを行っております。毎週月曜日に貼付し、48時間後、72時間後、1週間後に来院いただくスケジュールで判定を行います。歯科治療や整形外科治療において金属デバイスをご使用予定の患者さんで金属アレルギーの精査が必要な方がいらっしゃいましたら、検査の日程を組みますのでぜひご紹介ください。
また、なかなか治らない皮膚症状がある患者さんに対してパッチテストをご提案することもあります。治療を行っても改善がみられない皮膚症状の場合、日常生活で触れているものの中に思いもよらない原因が隠れていることもあります。原因が分かり、長年悩まされてきた皮膚症状が改善した際には、患者さんと一緒に大喜びしています。

対象疾患

皮膚科一般、アトピー性皮膚炎、乾癬、皮膚腫瘍、蜂窩織炎、膠原病、感染症(ウイルス・細菌・真菌)、水疱症、色素異常症、接触性皮膚炎、脱毛症など

特殊医療機器

ナローバンドUVB(CANDELA社ダブリン7シリーズ三面鏡型紫外線治療器)
ターゲット型紫外線治療器(ウシオ電機株式会社セラビームUV308)
炭酸ガスレーザー
液体窒素
ダーモスコピー

診療科データ

実績

診療実績(2023年)

  2023
  件数
外来患者数 6,503人
新患者数 196人
病理組織検査 59件

生物学的製剤による治療実績(2023年)

  2022
製剤別 件数
インフリキシマブ 1例
アダリムマブ 2例
セクキヌマブ 3例
グセルクマブ 2例
デュピルマブ 12例
オマリズマブ 3例
ネモリズマブ 5例
リトレシチニブ 1例
デュークラバシチニブ 1例

外来

08:40-12:30

午前

  • 1診
  • 2診
加瀨

執行
加瀨(担当医※)
執行
加瀨
執行
加瀨
執行
加瀨
執行
  • 紹介制・事前予約制
  • 常勤医1名、第2・第4火曜日は出張医1名の体制で診療しております

所属医師

  • 医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院

    皮膚科 部長

    加瀨 貴美KIMI KASE

    診療科・専門
    皮膚科/皮膚科全般・乾癬・接触皮膚炎
    資格・学会
    日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
    他所属・認定
    がん治療に携わる医師を対象とした緩和ケアに関する研修修了
  • 札幌医科大学附属病院

    専攻医

    執行 遥香HARUKA SHIGYO

    診療科・専門
    皮膚科/-
    資格・学会
    -
    他所属・認定
    -
目次

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